株式市況「日経平均株価は95円安の5日ぶり反落 前日上伸の窓埋め完了 中核銘柄に利益確定売り 短期資金は材料株、新興軽量級に」
昨晩の米国市場は軟調。ドル上昇による商品相場の調整とともに市況関連が軟化、幅広い銘柄にも利益確定売りが出ています。
ダウ平均株価は、前営業日比112.58ドル安の21,002.97ドル。ナスダック総合指数は42.81ポイント安の5,861.22ポイントで取引を終えました。
為替相場では、利上げ観測の高まりでドルが強含む動き。東京時間帯早朝では1ドル114円台半ば、1ユーロ120円台前半の水準で取引されています。
東京株式市場では、前営業日に買い進まれた経緯から利益確定売りが先行。日経平均株価始値は19551円の小反落スタートに。
寄り付き後は、押し目買い意欲は高まったものの、ドル円の上値の重さから日経平均株価がジリ安商状となりました。
午後からの円高推移で後場寄りから下げ幅を広げる動き。日経平均株価は後場一段安となっています。
日経平均株価終値は、95.63円安の19,469.17円。東証1部の売買代金は概算で2兆1856億円。東証1部の売買高は概算で17億1745万株。値上がり銘柄は617(30%)に対し値下がりは1256(62%)、変わらずは130(6%)となりました。
指数反落とともにメガバンクの三菱UFJFG<8306>、三井住友FG<8316>、みずほFG<8411>が軟化。日経平均株価構成比率上位のソフトバンク<9984>、ファナック<6954>も軟調で、指数を押し下げています。
一方、新製品発売の任天堂<7974>、月次好調のファーストリテイリング<9983>らが買われており、材料性が物色の手掛かりとなりました。
短期資金流入のアカツキ<3932>、レノバ<9519>も賑わいを見せたものの、トヨタ<7203>、信越化学工業<4063>、マツダ<7261>、コマツ<6301>などが安く、利益確定売り圧力が強まっています。
セクターでは、業種別株価指数騰落の値下がり上位に鉱業、石油製品、建設、不動産、金属製品、その他金融、陸運、卸売、電気機器、小売、倉庫運輸、ゴム製品、ガラス土石、機械、証券商品などが並びました。
一方、値上がりはその他製品、海運、水産農林、電気ガス、保険、空運、食料品となっています。
個別では、親会社が乳がん治療薬「パージェタ」の第3相試験で有効性が証明されたとの発表で中外製薬<4519>、目標株価引き上げの三井金属<5706>、富士ソフト<9749>などが物色されました。
新興市場では、Aiming<3911>、ACCESS<4813>、ディー・ディー・エス<3782>、グレイステクノロジー<6541>、ユナイテッド<2497>、アズジェント<4288>、フェローテック<6890>、スリー・ディー・マトリックス<7777>、セグエ<3968>、GFA<8783>などが賑わっています。