株式市況「日経平均株価は90円安の続落 5日移動平均線との攻防に ボリューム低下で中核銘柄に買い手控え 材料株の売買目立つ」
先週末の米国市場はもみあい。イエレンFRB議長の議長講演で3月利上げを検討する見通しを示し、金融関連物色につながったものの、利益確定売りが重しとなっています。
ダウ平均株価は、前営業日比2.74ドル高の21,005.71ドル。ナスダック総合指数は9.53ポイント高の5,870.75ポイントで取引を終えました。
為替相場では、議長講演を切っ掛けに出尽くし気味のドル軟化。東京時間帯早朝では1ドル113円台後半、1ユーロ120円台後半の水準で取引されています。
東京株式市場では、外部要因に目立った変化はなく、北朝鮮のミサイル発射などを嫌気した売りが先行。日経平均株価始値は19409円の続落スタートに。
寄り付き後は、ドル円の上値重く、リバウンド期待も高まらず。安値もみあいに終始しました。
後場では、日経平均株価の5日移動平均線攻防が継続。日中値幅は71円と膠着しています。
日経平均株価終値は、90.03円安の19,379.14円。東証1部の売買代金は概算で1兆7209億円。東証1部の売買高は概算で14億897万株。値上がり銘柄は916(45%)に対し値下がりは930(46%)、変わらずは158(7%)となりました。
指数反落とともに日経平均株価構成比率上位のソフトバンク<9984>、ファナック<6954>が軟調。トヨタ<7203>、ソニー<6758>、信越化学工業<4063>の外需関連も振るわず、指数を押し下げています。
一方、新製品への期待感から任天堂<7974>が上昇。1部昇格期待でシャープ<6753>、製品値上げの新日鉄住金<5401>、内需系のNTT<9432>、JR九州<9142>などが買われました。
売買代金上位では、格下げのSUMCO<3436>、未払い残業代報道のヤマトホールディングス<9064>、社長辞任の伝わった三越伊勢丹ホールディングス<3099>などが売られています。
セクターでは、業種別株価指数騰落の値下がり上位に保険、電気ガス、陸運、精密機器、不動産、小売、証券商品、電気機器、水産農林、繊維製品、金属製品、空運、医薬品、卸売、サービスなどが並びました。
一方、値上がりは石油製品、鉄鋼、その他製品、鉱業、食料品、情報通信、ゴム製品、化学、輸送用機器、倉庫運輸となっています。
個別では、決算評価の日本駐車場開発<2353>、格上げのユー・エス・エス<4732>、目標株価引き上げの東京製鐵<5423>、アース製薬<4985>などが物色されました。
新興市場では、ジーエヌアイグループ<2160>、モブキャスト<3664>、Aiming<3911>、ITBook<3742>、モバイルファクトリー<3912>、ユナイテッド<2497>、サイバーステップ<3810>、セグエ<3968>、アズジェント<4288>、ブロッコリー<2706>、AKIBA<6840>などが賑わっています。