株式市況「日経平均株価は29円高の3日続伸 昨年来高値圏でもみあい 通信株、内需関連を中心に堅調展開 短期資金循環も活発」
先週末の米国市場は上昇。米雇用統計は予想超過も賃金上昇が限られたため、利上げペース加速観測は高まらず、買い優勢で推移しています。
ダウ平均株価は、前営業日比44.79ドル高の20,902.98ドル。ナスダック総合指数は22.92ポイント高の5,861.73ポイントで取引を終えました。
為替相場では、統計確認後にドル売りが出ており、東京時間帯早朝では1ドル114円台後半、1ユーロ122円台半ばの水準で取引されています。
東京株式市場では、前営業日に買い進まれていた経緯から利益確定売りが先行。日経平均株価始値は19545円の反落スタートに。
寄り付き後は、売り圧力をこなすと、押し目買いで切り返す動き。節目19600円台での推移となりました。
後場も昨年来高値圏で底堅い展開。ただ、高値更新ならず、小高い水準でのもみあいに終始しています。
日経平均株価終値は、29.14円高の19,633.75円。東証1部の売買代金は概算で1兆7724億円。東証1部の売買高は概算で14億7180万株。値上がり銘柄は998(49%)に対し値下がりは849(42%)、変わらずは157(7%)となりました。
指数続伸でソフトバンク<9984>、KDDI<9433>、NTTドコモ<9437>も通信株が堅調。JT<2914>、セブン&アイ<3382>の内需関連、キーエンス<6861>の値嵩株も底堅く推移しています。
一方、三井住友FG<8316>、三菱UFJFG<8306>のメガバンク、外需関連のソニー<6758>、日経平均株価構成比率上位のファーストリテイリング<9983>などは利益確定売りに押されました。
売買代金上位では、子会社売却観測報道の東芝<6502>、目標株価引き上げのリクルートホールディングス<6098>らが好調。バイオ関連のジーエヌアイグループ<2160>なども短期資金を集めています。
セクターでは、業種別株価指数騰落の値上がり上位に電気ガス、空運、陸運、情報通信、建設業、サービス、倉庫運輸、その他製品、化学、食料品、繊維製品、不動産、水産農林、紙パルプなどが並びました。
一方、値下がりは証券商品、鉄鋼、海運、石油製品、鉱業、金属製品、精密機器、非鉄、機械、保険、ガラス土石となっています。
個別では、決算評価のカナモト<9678>、丹青社<9743>、エイチーム<3662>、格上げのパイオニア<6773>などが物色されました。
新興市場では、ディー・ディー・エス<3782>、ITbook<3742>、WASHハウス<6537>、サイバーステップ<3810>、ブロッコリー<2706>、アイビー化粧品<4918>、第一化成<4235>、ニューフレアテクノロジー<6256>などが賑わっています。