日経平均株価は87円安の続落 5日移動平均線割れも為替変動に揺れる 中核銘柄は引き続き軟調 材料株や新興軽量級の短期売買活況
昨晩の米国市場は上昇。公益株や通信関連の上昇でダウ平均が10日連続上昇となるなど、記録的な上昇が確認されています。
ダウ平均株価は、前営業日比34.72ドル高の20,810.32ドル。ナスダック総合指数は25.12ポイント安の5,835.51ポイントで取引を終えました。
為替相場では、米財務長官が財政出動の影響が遅くなるとの指摘を受け、1ドル113円台割れの円高推移に。東京時間帯早朝では1ドル112円台後半、1ユーロ119円台前半の水準で取引されています。
東京株式市場では、円高推移を嫌気した売りが先行。日経平均株価始値は19232円の続落スタートに。
寄り付き後は、節目19300円や前営業日に下値支持となった5日移動平均線を割り込んでおり、下値を探ったあと、円買い圧力後退とともに下げ渋る動きを見せました。
ただ、午後からは円買い圧力が再燃、後場寄りから再度売り直される展開。前場安値圏で下げ止まると、水準探りの動きとなっています。
日経平均株価終値は、87.92円安の19,283.54円。東証1部の売買代金は概算で2兆729億円。東証1部の売買高は概算で21億1283万株。値上がり銘柄は708(35%)に対し値下がりは1144(57%)、変わらずは141(7%)となりました。
指数続落とともにメガバンクの三菱UFJFG<8306>、三井住友FG<8316>、みずほFG<8411>、日経平均株価構成比率上位のファーストリテイリング<9983>、ソフトバンク<9984>、ファナック<6954>なども軟調。指数を押し下げています。
米国インフラ関連の期待感後退でコマツ<6301>、太平洋セメント<5233>なども軟調だった半面、内需系のNTT<9432>、ヤマトホールディングス<9064>、明治ホールディングス<2269>などが買われました。
売買代金上位では、半導体メモリ事業の分社化、米原発会社の破産法適用申請期待で東芝<6502>、統合報道の森永乳業<2264>、森永製菓<2201>、アプリ期待でモバイルファクトリー<3912>、新興軽量級のJMC<5704>などが賑わっています。
セクターでは、業種別株価指数騰落の値下がり上位に鉄鋼、非鉄、機械、ガラス土石、海運、保険、金属製品、小売、繊維製品、卸売、水産農林、輸送用機器、化学、銀行、医薬品、建設などが並びました。
一方、値上がりはその他製品、その他金融、食料品、空運、鉱業、情報通信、紙パルプとなっています。
個別では、信号機取替特需で日本信号<6741>、カバレッジ開始のハピネット<7552>、格上げの飯田グループ<3291>、目標株価引き上げのセブン銀行<8410>などが物色されました。
新興市場では、モバイルファクトリー<3912>、JMC<5704>、レノバ<9519>、モブキャスト<3664>、リファインバース<6531>、グノシー<6047>、サイバーステップ<3810>、アエリア<3758>、タツモ<6266>などが賑わっています。