日経平均株価は82円高の反発 小幅続落スタートも下値抵抗で持ち直す 指数構成比率上位が材料浮上で強い 内外需問わず大型株に見直し
昨晩の米国市場は軟調。中国貿易収支を受けて世界景気の先行き懸念が高まり、見切り売りに押されています。
ダウ平均株価は、前営業日比45.26ドル安の18,098.94ドル。ナスダック総合指数は25.69ポイント安の5,213.33ポイントで取引を終えました。
為替相場では、ユーロが買われたものの、ドルは弱含み。東京時間帯早朝では1ドル103円台後半、1ユーロ114円台半ばの水準で取引されています。
東京株式市場では、外部要因軟化を受けて東京市場は売り先行の立ち上がり。日経平均株価始値は16751円の小幅続落スタートに。
寄り付き後は、SQ概算値は16741.77円の安値算出となり、原資産の日経平均株価は上回る推移に。前営業日安値割れもSQ値、25日移動平均線攻防をこなして持ち直す動きとなりました。
後場では前場高値更新で見直しも広がり、5日移動平均線(16871.09円)に迫るも奪回には至っていません。
日経平均株価終値は、82.13円高の16,856.37円。東証1部の売買代金は概算で1兆9660億円。東証1部の売買高は概算で16億2616万株。値上がり銘柄は1100(55%)に対し値下がりは749(37%)、変わらずは136(6%)となりました。
SQ算出に絡んだ思惑注文が働いたものの、日経平均株価の反発着地で構成比率上位のファーストリテイリング<9983>、ファナック<6954>、ソフトバンク<9984>が揃って上昇。ファストリ<9983>、ソフバン<9984>には個別材料も押し上げ要因となっています。
三菱UFJFG<8306>、三井住友FG<8316>のメガバンク、トヨタ<7203>、ソニー<6758>、東芝<6502>ら外需関連、NTT<9432>、KDDI<9433>ら通信株も底堅く、指数を押し上げました。
売買代金上位では、指数反発でレバレッジETFの日経レバレッジETF<1570>、値動きの軽い任天堂<7974>、材料性の表面化した富士通<6702>などが買われています。
セクターでは、業種別株価指数騰落の値上がり上位に鉱業、石油製品、情報通信、保険、その他金融、証券商品、電気ガス、小売、鉄鋼、機械、輸送用機器、ゴム製品などが並びました。
一方、値下がりは医薬品、繊維製品、倉庫運輸、食料品、水産農林、非鉄、空運、陸運、化学、不動産となっています。
個別では、増額の東京エネシス<1945>、近鉄百貨店<8244>、月次評価のラクス<3923>、カバレッジ開始のアコム<8572>、目標株価引き上げのサイゼリヤ<7581>などが物色されました。
新興市場では、メタップス<6172>、串カツ田中<3547>、リファインバース<6531>、イナリサーチ<2176>、ガーラ<4777>、石井工作<6314>、日本色材工業研究所<4920>などが賑わっています。