日経平均は111円高の反発 伸び悩むも大台17000円を奪回 金融関連が売られるも外需関連が好調 新興軽量級に短期資金向かう
2016/09/07
先週末の米国市場は上昇。注目された米雇用統計が市場予想を下回り、早期利上げ観測が後退したことが買い材料視されています。
ダウ平均株価は、前営業日比72.66ドル高の18,491.96ドル。ナスダック総合指数は22.69ポイント高の5,249.90ポイントで取引を終えました。
為替相場では、統計確認後に一旦は円高に振れたものの、年内利上げ観測も後押しする内容となり、円安方向に推移。週明けの東京時間帯早朝では1ドル104円台前半、1ユーロ116円台前半の水準で取引されています。
東京株式市場では、米国市場上昇、円安推移を好感した買いが先行。日経平均株価始値は17131円の反発スタートに。
寄り付き後は、高寄りから利益確定売りが出ているものの、6月以降のレンジブレイクを果たしており、押し目買いを伴って寄り付き高値を試すなど、好調に推移しました。
ただ、円買い圧力も確認されており、後場寄りでは利益確定売りが先行。ただ、前場同様に押し目買い意欲は高く、日経平均株価の節目17100円攻防が見られたものの、黒田日銀総裁が「マイナス金利の深掘りは可能」との発言が伝わり、メガバンクが軟化。大引けにかけて上げ幅を縮めています。
日経平均株価終値は、111.95円高の17,037.63円。東証1部の売買代金は概算で1兆7400億円。東証1部の売買高は概算で17億5010万株。値上がり銘柄は1098(55%)に対し値下がりは702(35%)、変わらずは173(8%)となりました。
指数大幅反発で日経平均株価構成比率上位のソフトバンク<9984>、外需関連のソニー<6758>、東芝<6502>、日産自動車<7201>、金融関連のオリックス<8591>などが好調。株価指数を押し上げています。
一方、日銀総裁発言を切っ掛けに三菱UFJFG<8306>、三井住友FG<8316>のメガバンクやハイテクの村田製作所<6981>、証券の野村ホールディングス<8604>が売られました。
売買代金上位では、月次評価でファーストリテイリング<9983>が好調。コンテンツ関連のモブキャスト<3664>、新興軽量級のカヤック<3904>が短期資金を取り込んで人気化しています。
セクターでは、業種別株価指数騰落の値上がり上位に海運、電気ガス、鉱業、卸売、石油製品、水産農林、紙パルプ、非鉄、倉庫運輸、ゴム製品、小売、鉄鋼、ガラス土石、機械、陸運などが並びました。
一方、値下がりは証券商品、その他製品、銀行、繊維製品、精密機器、化学、食料品、建設となっています。
個別では、自社株買いの日本駐車場開発<2353>、決算銘柄のロック・フィールド<2910>、米Qumu社と提携したブイキューブ<3681>などが物色されました。
新興市場では、イード<6038>、CRIミドルウェア<3698>、モバイルファクトリー<3912>、シリコンスタジオ<3907>、CYBERDYNE<7779>、ブランジスタ<6176>、メディネット<2370>、アエリア<3758>、カルナバイオサイエンス<4572>、極楽湯<2340>などが賑わっています。